停車場日記

× やっぱすげぇわ、ストーンズ

2014-02-28 01:16

2月26日、
わたしは麻布十番の賢崇寺にいた。
226事件で死刑となった二十二士の墓にお参りするためだ。
ウィスキーの小瓶をお供えし「行って参ります!」とこころのなかで敬礼し、
とって返して東京ドームに向かった。
ローリング・ストーンズの来日初日コンサートがあるからだ。
226とストーンズ、なんなんだこの取り合わせ。
憂国の志士たちとロックンロール。んー、結びつかない。
だけどしょうがないじゃないか、「どっちもオレ」なんだもの。
メンドくさいものなんだよ、人間ってのは。

でだ、
東京ドームにつくと、おおユーヤさんがいる。
銀髪を風になびかせ、レイバンのグラサンをかけたロックじじいの内田裕也だ。
でもなぜか車椅子。
なんだ、なにがあったんだ?
またどっかでケンカでもしたのか。
「ユーヤさん」と声をかけようと思ったがよした。
だって片手にステッキ持ってんだもの。コワイよ。

場内に入っての、第一印象は「うわ年寄り率たけぇ」ってことだ。
ジジババが多いんだ、これが。
右手前方に坐ったジジイと孫らしいオンナの子。
客入れの曲にジジイ「これ、マディ・ウオーターズだよ」。
孫「ふーん」、興味なさげ。
この孫(もしかして愛人? まさかね)、
途中でどっかに消えちまった。
いらねえよ、帰れ帰れ、おまえなんかにストーンズはもったいねぇ。
AKBでも聴いてろ。

あとオトコ率が高い。
とりあえずわたしの列だけを見ても全員男性。
右から順に中年若者中年ジジイ若者ジジイ(わたし)中年ジジイ。
そしてネクタイ率もまた高い。
これはまあ平日ということで会社帰りが多いということもあるだろうが、
なあんか定年間近のリーマンが「あのころは若かったなあ」で来てるような気もする。

開演10分前。
そろそろ盛り上がってきたとき、
わたしの左手、ひとつおいた席に坐っていたジッチャンが、
とつぜん立ち上がって背広を脱いだ。
なにやらカバンをゴソゴソやっている。
まず取り出したるは毛糸の帽子(黒)、
それをスダレ禿げのアタマにかぶった。
ついでTシャツ、それをワイシャツの上からかぶった。
背中にはThe Rolling Stones1990のロゴ。
わお、初来日のときのもんじゃねえか。
ま、お宝なんだろうが
着古してんなぁ、ロゴはげかけてるし。
もともと黒のTシャツがグレイに見える。
最後にグラサン、うおお、ロックンジジイの変身だ。

やがて場内暗転。
ステージのスクリーンにド派手な映像が点滅する。
キター!
もちろんいちばんさいしょに立ち上がったのはTシャツジジイだ。
ライトIN!
なんと最初のナンバーは「一人ぼっちの世界」じゃねえか。
いきなり60年代かよ。
もうTシャツジジイ、大盛り上がり。

ストーンズ

ミック・ジャガーが叫ぶ「トーキョー!」、
観客5万人がうおおおおおおおおおおおおおおお! と呼応。
まさしく神の降臨だ。
すげえ、すげえ、ストーンズ、すげえよ。
そこはそれプロデューサーも年齢層にあわせたのか、懐かしソングがてんこもり。
中盤「黒く塗れ」のイントロが入ったときは、
わたし自身ぶっとんじゃいました。
なんだコレ、幽体離脱か。
ラストのリフが延々とつづくうちに、わたしのたましいは抜け出して、
東京ドームの会場を上から見下ろしていた。
こんなのはじめて。
脳内麻薬があふれ出し、もはやトリップ状態。

なかにやけにうまいギタリストがいるなと思ったら、
バンド紹介でなんと、そいつはミック・テイラーだと。
往年のストーンズのメンバーじゃねえか。
サプライズ!
わかってるねえ、お客の泣かせどころを。
ミック・ジャガーのブルースハープとミック・テイラーのかけ合いがまたいいんだ。
泣いたねぇ、あたしゃ。
でもミック・テイラー、メタボってやんの、
たぶん体脂肪率、わたしとどっこいどっこい。

そうこうしてるうちに終盤。
「スタート・ミー・アップ」でミックの動きのキレがよくなった。
だれもが思ったことだろう。
おいおい、ミック、走るのか、って。
走ったよ、次の 「ブラウン・シュガー 」で。
上手の端から下手まで(たぶん100メートル)、
花道のフロントまで(目測20メートル)、ミック・ジャガー70歳、疾風のように駆け抜けた。

ここからはもう圧巻。
次いで「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」、ミックのりのり。
ラストナンバーが、待ってました「悪魔を憐れむ歌」!。
ここまでリード・ギターをロン・ウッドとミック・テイラーにまかせ、
リズムに徹してきたキース・リチャーズがここではすげえソロをとる。
テクじゃねえのな、ストーンズ・サウンドのキモはこれだ、
というばかりのリード・ギター。

アンコール曲は「無情の世界」だったが、
イントロ、少年少女合唱団みたいなのが出てきて、
やけにハーモニーきかせやがって、なんかストーンズらしくなかった。
なんだよ、すっかりカドが取れました、ってか。
まさか311「絆」ってか。
ヤだよ、あんたたちが永遠の不良でなくなっちまえば、
オレたちの青春はどうなる。
スダレ禿げのTシャツジジイ、しらけてっぞ。
と、思ったら、次いで「サティスファクション」。
うおおおおお、キター!
てなワケで「無情の世界」以外は大満足な一夜でした。

ストーンズでシみた。
226でシみた。
この日のあたしをつなぐものは一体なんだったのだろう。
考えた。
そして「セクシー」という言葉が浮かんだのだけど、
それがあってるかどうかはわからない。(ウ


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