停車場日記

× スポンサーサイト

-------- --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. スポンサー広告
××××××××××××××××××××××××××××××

× かつてわたしはトランペッターだった。

2015-03-26 00:42

今夕、高校のブラスバンド部の同窓会があった。
楽しかった。
「おまえ、あのときカデンツァ(ソロ)でしくじったろ」
「そういうおまえはリズム感むちゃくちゃだったなあ」
そういう会話がじつに楽しい。
<同じ釜のメシを食った仲>という同志愛はいつまで経っても色あせない。
仲閒というのはいつまでも仲閒なのだ。
つくづくそれを思う。
                       *
わたしがブラバンに入ったのは高校1年の後期だった。
「トランペットをやらしてやる」というのが殺し文句だった。


523972[1]_convert_20150325225913


そのころわたしは生物部に所属していて、
それなりに充足していた。
ただ「トランペット」は魅力的だった。
なんてったって楽器でいえば「花形」だもんなあ。
                            *
で入部したのはいいが、
入学早々からやっているやつもいるし、中学時代からやってるやつもいる。
出遅れ感は否めない。
なんとか彼らに追いつかなければ。
                            *
トランペットにはマウスピースというのがついている。
それは取り外しが可能なのだ。
わたしはとりあえず自前のマウスピースを買って、
学校の行き帰りはもちろん、
自宅でもマウスピースのみで練習した。
                            *
それでも、2年になってからも、
パートは1年生と同じ第2トランペットだった。
第1がメロディを吹いてるときに、第2はンパンパとリズムを刻むのだ。
悔しかった。
わたしは毎日居残りし、練習した。
くちびるが切れてペットの先からポタリと血がしたたったことを覚えてる。
                            *
高3の文化祭。
わたしはペレス・プラードの「マンボ№5」のソロを吹かせてもらった。
あんなにいい気持ちになったことはいままでにない。
もしかしたらわたしの芝居人生の原点はあれだったのかもしれない。
                             *
むろんわたし自身はあの日以来「花形」になったことはない。
ただだれかを通じて(じつは)わたしもペットのソロを吹いているのかもしれない。
いまはステージで輝く役者たちこそがわたしの楽しみだ。
そしてそこに文化祭でソロを吹いたわたしを自己投影している。
文化祭での快感があったからこそ役者の快感に奉仕する。
それがわたしの芝居づくりの原点、なのかもしれない。
                              *
つけ加えておこう。
高校を卒業してから数年後、
当時わたしの所属していた「天井桟敷」で市街劇をやることになった。
市街劇というのは劇場ではなく街中を舞台にあの手この手で芝居をやり、
ハプニングを巻き起こす前衛的な演劇のことだ。
                              *
わたしは高校でトランペットをやっていたという実績を買われ、
オープニングのファンファーレを吹くという役に抜擢された。
何度も練習したし、感覚もつかめた。
さて、わたしはとある高層ビルのマイクの前に立った。
いでたちは皮のロングコートにロンドンブーツ。
はぐれ者のミュージシャン。
                              *
さて本番。
わたしは思い切り息を吸い込んで、ペットにその息を送り込んだ。
プス。
間抜けな音がした。
思いっきりアガっていたんだろう。
という以前に、楽器というのは日常的に練習しておかねばたちまちスキルは劣化するのだ。
                               *
あのときの、プス。
むろんブラバンのやつらには話してない。
酒のサカナにされるのがオチだもんな。
そういうヒミツの恥を抱えて今日も同窓会でバカッ話をする。
ちょっと後ろめたいが、ま、いいか。(ウエ




人気ブログランキングへ





スポンサーサイト
  1. 銀次日記
  2. TB(0)
  3. CM(0)
××××××××××××××××××××××××××××××

× プロフィール

銀河鉄道

Author:銀河鉄道
FC2ブログへようこそ!

× 検索フォーム

× ブロとも申請フォーム

× QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。