停車場日記

× ポールっていいやつだなあ。

2015-04-26 15:13

ポール・マッカートニー来日初公演は、
大阪京セラドームで幕を開けた。
わたしはその場に立ちあったんだけど、なんだろうこの気持ち。
もちろん大興奮したんだけど、どこかしみじみとして終始鼻の奥がツーンとしていた。
ザ・ビートルズのメンバーはすでに二人他界している。
それもごく若い年齢でだ。
ジョージ・ハリソンは病死、ジョン・レノンは銃弾に倒れた。
リンゴ・スターはほとんど引退状態なので、
いわばポールだけなのだ。ポールだけがビートルズという
世界の音楽シーンを変えた歴史的バンドを背負っている。
それが切ない。

                                       
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もっともポールは第一級のエンターテイナーだ。
そんなことはおくびにも出さない。
ただただ楽しい、ノリノリの舞台を演出しようとしている。
                            *
わたしの席はアリーナ6列目、手を伸ばせばそこにステージがあるという最上の席だ。
やや一塁側だが、ほぼ正面といっていい。
お隣さんはわたしと同年代と思われる男性だ。
やたらノリノリ。
開演前から(録画しようとしているのだろう)iPhoneのチェックに余念がない。
                             *
ポール、登場!
1曲目がなんと「マジカル・ミステリー・ツアー」。度肝を抜かれた。
やる気まんまんじゃん。一緒に楽しもうぜという気合い伝わってくる。
と同時にオレはビートルズだという気概にこころを打たれた。
つづいて最新アルバムからの曲(曲名、知らない)。
その次がすごい。
ビートルズ初期の「キャント・バイ・ミー・ラブ」そしてウィングス時代の「ジェット」。
一気に盛り上げる。
やっぱすげえわ、ツボを押さえてる。
                             *
メンバーはポールを中心にギターが2本、
ほかにドラムスとキーボードといういたってシンプルな編成だ。
コーラスもいなければブラスなどもない。
ただどのメンバーも(あたりまえだが)ただものではない。
すごいテクニシャンだし、ポールへのリスペクトが感じられる。
だからわたしたち聴く側もリラックスしてただ音の波間に身を任せればいいという感じだ。
                              *
以降「ペーパバックライター」 「ロング・アンド・ワイディング・ロード」などの
名曲を挟みながらコンサートがつついてゆく。
至福の時間。
そんなさなかポールは「ジョンのために」とつぶやいて、
「ヒア・トゥデイ」をアコギとキーボードだけでしんみり歌う。
こんな歌詞だ。
(前略)
君と会ったのはいつのころだったかなあ
君はこういうだろうね
なにかをつかむために
ガムシャラにギターを弾いていたよって
世の中のことなんかわからずに
僕らはいつも歌ってたんだね

一緒に泣いた夜もあったね
こころにしまっておく理由なんてないから
泣くだけ泣いたね
言葉はひとつもわからなかったけど
君はとなりでいつも笑ってくれてた

いまだからいうんだ
君がほんとうに好きだったってこと
君と出会えてほんとうによかった
そのとき君は
僕の目の前にいてくれたんだ
君は僕の歌のなかにいたんだ

そして今も歌のなかにいてくれるんだ
                               *
たまんねえよ。
ポールとジョンにはさまざまな確執があった。
だがそれでいてポールとジョンには確かな友情があった。
いまさらながらこのふたりの天才の奇跡的な出会いを祝福したい。
その後「レディ・マドンナ」や「エリナー・リグビー」のビートルズ時代の曲があって、
ポールはウクレレに持ち替えて「ジョージのために」といい、
ジョージ・ハリスン作曲の「サムシング」を歌った。
ほんっとポールっていいやつだなあ。
泣かせるやつだよまったく。
                                *
アンコールはこれまたビートルズの「ディ・トリッパー」ではじまった。
つづいて「ハイ・ハイ・ハイ」。
だが拍手が鳴り止まない。
ふたたび再登場して、なんと「イエスタデー」だ。
一転してレノン&マッカートニーの一番とんがった曲「ヘルター・スケルター」
その後は2曲あって、シメは「THE END」。
演奏時間2時間45分。その間歌いっぱなし、水を飲んでる様子もない。
音楽的教養のないわたしだが、たぶん原キーで歌っていたと思う。
超人だ。
全曲37曲、うち27曲がビートルズ時代のものだった。
                                 *
となりのおじさんはせっかくのiFhonでの撮影を忘れてしまったようで、
終始感涙にむせんでいた。
                                 *
ポール・マッカートニー、72歳。
たぶん京セラドーム入りして音響チェック、簡単なリハをやって、
本番に臨んだのだろう。
終演は10時に及んでいた。
その時間を考えるとなんてスゴイ、タフなじさまだろう。
彼のスタミナと元気に感心する。
それも含めて音楽が人を元気にするという意味では最高のステージだった。
                                  *
ザ・ビートルズ。
それまでのポップスの常識を根底からくつがえした歴史上のバンドだ。
そしてそのことを再確認した。
ポールがその大きな役割を果たしていたことも。
                                  *
ホテルに帰りながらわたしはウットリするとともに、
「負けちゃいられない」「負けねえぞ」とひとりごちていた。
そのためにわたしになにができるか。
                                  *
いやいやそれは明日考えよう。
いまはポールのことだけ思っていい夢を見よう。(ウエ
 



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