FC2ブログ

停車場日記

× 山崎ハコという「特別」

2015-06-05 02:25

山崎ハコのLIVEに行ってきた。
なんとステキな一夜だったことだろう。


0000000161_0000005420[1]_convert_20150605005228


人それぞれにたぶん特別な歌い手というのが存在する。
わたしにとっては三上寛とともにハコさんがそれだ。
むろん好きな歌手はいっぱいいる。
ミック・ジャガーもボブ・ディランも中島みゆきも、もっとたくさん。
だが「特別な」はせいぜい一人か二人、そのくらい。
                            *
三上寛との出会いは青春まっただ中のことだったが、
山崎ハコとはわたしの青春が終わりかけようとしているときだった。
                            *
あることがあってわたしは精神的にかなり参っていた。
いや、いまさら口ごもっても仕方がない。
失恋したのだ。
わたしはオンナと同棲していた部屋を出た。
なにもかもがうっとうしかったし、早く忘れたかったからだ。
だがそのときの失恋はそんな生やさしいものではなかった。
(またいずれ書くこともあるだろうがいま詳細は、よす)  
                            *
わたしは若い友人のアパートに転がり込んだ。
夏の暑い盛りだった。
となりは印刷工場だった。
わたしは昼日中から小汚いベッドに胎児のようにからだを丸めて横になり、
FMのロックを聴きながら、汗だくになって眠った。
ロックと単調な印刷工場のマシンの音。
青春の終わりでわたしはのたうちまわっていた。
                            *
そんなときだった。
わたしは偶然、ラジオから流れてきた山崎ハコの「望郷」を聴いた。
ふるさとを捨て横浜に流れたオンナの喪失感を唄った歌だった。 
泣いた。
わたしは東京を捨てる決心をした。
                            *
わたしは8カウントを聞いたボクサーのようにのっそり立ち上がり、
人生の落とし穴から這い出ようともがいた。
山崎ハコはそのための応援歌だった。
                            *
ハコさん自身がいうように彼女の作品には暗い歌が多い。
LIVEでは「そういうのが好きなの」といっていた。
だがわたし自身の経験からすれば、
しみ真実の絶望から救ってくれる歌は暗い歌だ。
決して「三百六十五歩のマーチ」なんかじゃない。
                            *
その後もわたしは山崎ハコの歌に何度救われたことか。
決して上手い歌手じゃない。
詞も中島みゆきあたりに比べれば(きらめきはあるが)スゴイとはいえない。
だが歌が人生に寄り添うのはそういうこととは関係ない。
自分自身の切実さをきつく抱いてくれる歌であり、歌い手。
だから特別なのだ。
                            *
ハコさんのLIVEは何度も聴いた。
下北でも、横浜でも、そして今夜も。
                            *
ハコさんはちっちゃな子だよ。
目がクリッとしててさ。
まるで童女のようなんだ。
だがわたしにとっては母親のような存在でもあるんだ。
                            *
だれもが「特別な歌い手」を持っている。
もしいまはいなくてもいつかはきっと見つかる。
その歌手は人生の導き手でもあり、ユラリ揺りかごでもあるんだ。
                            *
わたしがミュージカルなんて異形の芝居をやっているのは、
もしかしたらそんな「歌」を求めているからかもしれない。(ウ  
                       




人気ブログランキングへ




                             
スポンサーサイト
  1. 銀次日記
  2. TB(0)
  3. CM(0)
××××××××××××××××××××××××××××××

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

× プロフィール

銀河鉄道

Author:銀河鉄道
FC2ブログへようこそ!

× 検索フォーム

× ブロとも申請フォーム

× QRコード

QR